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水野 誠; 小原 祥裕
Review of Scientific Instruments, 64(2), p.477 - 480, 1993/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)ITER等用の負イオンを用いた高エネルギーNBIシステムにおいては、加速途中で負イオンから剥離された電子を高エネルギーまで加速させることは加速管の耐圧を低下させるおそれがあるのみならず、システムの効率を低下させる。そこで新しいタイプの静電加速システム「静電磁気四重極加速(ESMQ)」システムを提案する。本システムにおいては、静電加速系における加速電極に永久磁石を埋め込み、電極孔の領域に四重極磁場を形成し、電子を偏向させ、高エネルギーへの加速を防ぐものである。ビーム包絡線コード「TRACE」を用いて重水素及び電子の包絡線シミュレーションを行なった。その結果、電子は大きく偏向され、ほとんどの電子が下流側の電極に衝突し、電極孔を通過し次段の加速ギャップに進入する電子はわずかであること及び四重極磁場の集束効果により重水素ビームの最大発散角が小さくなることが明らかとなった。